【千種区池下】親知らずの雑学、どれが親知らずなの?なんで抜くの?要点をまとめます!

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こんにちは、院長の丸山です。

今回は親知らずについて思いつくことを書いていきます。


きっちり歯磨きをされている方でも時に痛みを誘発する口の中の厄介者、親知らず。奥の方で見えにくいし、形もちょっと独特。SNSで検索すると「すごく時間をかけて抜いた」「抜くとき痛かった」などと怖いポストがいくらでも出てきます。皆さん共通してのお悩みになっているのはどうやら間違いないと思います。この歯がどういうものか理解を深めて、少しでも希望をもって親知らずと向き合うことができるようにしていきましょう!


親知らず、とはなんなのか。歯医者さんの言葉では第三大臼歯と呼ばれます。大臼歯とはいわゆる奥歯のことで、食べ物をかみ砕いたりすり潰したりしてくれる歯のことです。お口の前の方から順番に第一大臼歯は6歳ごろ、第二大臼歯は12歳ごろに生えてきて、第三大臼歯=親知らずは20歳前後となります。


親知らずという名前の由来については、昔の平均の寿命が短かった時代に第三大臼歯が生えてくるころには親が亡くなっていて、子どもの第三大臼歯を知ることができなかったから、という説があります。英語ではwisdom toothと呼ばれます。20歳前後になって物事の分別がつくころに生えてくることから、智恵の歯だ、ということのようです。親知らずの痛みについては「智歯周囲炎」といって、何故か英語の方から字を持ってきています。歯科医学をリードしているのはやはり欧米だからなのでしょうか?


親知らずが痛い、というのはつまり親知らずの周りで炎症が起きている=智歯周囲炎になっていて痛いというわけですね。親知らずは個人差はあるのですが第一・第二大臼歯と比べてぎゅっと縮こまったつぼみのような形をしていて、食べかすがとどまりやすい形状をしています。そして多くの場合は歯並びに対して外を向いていたり、生え方が低かったり、歯ぐきにほとんど埋もれていたりして、歯ブラシがとても届きにくいような状態になっています。いろいろな要因が重なって、虫歯や智歯周囲炎を起こしやすい歯なんですね。なので親知らずが虫歯になったからといって、すぐに落ち込むことはないと思います。


治療については、通常虫歯ができた場合、削って詰めることがやはり基本になるのですが、親知らずは残念ながらそれすら難しいことがあります。頬っぺたの裏側の粘膜や舌、場合によっては噛みあう歯が切削器具の安全な操作の妨げになるからです。無理に残そうとしてそれらを傷つけてしまい、流血沙汰になった事例も過去にはあると聞きます。マール歯科こどもおとな歯科でもよほど安全にやれるだろうというとき以外は、十分な説明の上で抜歯をおすすめさせていただいています。


そしてこの記事のメインコンテンツとなりますが、親知らずを抜くときの痛みについて。歯を抜くとなったら必ず麻酔をします。さすがにしない歯科医院はないかと思います。この麻酔の注射針もお口の奥の方なので、適切な注射位置が守られていないのかもしれません。普通の歯医者ならそんなことはないと言いたいところなのですが、SNS等でのポストの多さを見るとこの可能性を無視しないほうがいいと感じています。当院では特に気をつけさせていただきます!あとは特に下顎の方なのですが、骨の厚みがしっかりしていることもあり、麻酔の薬液が十分に歯の神経へ浸透していないために痛みが出てしまうことが考えられます。


麻酔さえしっかり効いてくれれば抜歯中の痛みはさほどでもないはずです。ただ器具を押し込んだり捻ったりする感覚は消えないので、その気持ち悪さはあると思われます。


あとは生え方が完全に横を向いていた場合などで、器具を引っかける場所がないとき、骨を削ることがあります。これで削りすぎたり過熱しすぎたりで骨の中の神経に影響が出たら、数日にわたって傷むことが考えられます。こういった術後の起こりうる症状についても、十分な説明がなければ医院への不信感につながってくるのかなと思いますので、気をつけたいところですね。


このように、良かれと思って頑張って親知らずを抜きにかかっても、術中やその後の痛みが出ることは考えられます。ある程度は患者様に我慢してもらいつつも、その中での苦痛の最小化を目指して、今後も親知らずに対応していこうと思います。

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マール歯科こどもおとな歯科

住所:愛知県 名古屋市千種区 池下 1丁目11-10 エクセルアビタシオン201

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